プライマリ・ヘルス・ケアとヘルスプロモーション

■プライマリ・ヘルス・ケアとヘルスプロモーション
・1978年に開催され、主に発展途上国における健康問題である。
・発展途上国では、いまだに感染症の問題が大きい。
・先進国では、生活習慣病とよばれる慢性疾患の問題が大きい。
・1986年にWHOはカナダのオタワにおいて第1回ヘルスプロモーション会議を開催。主に生活習慣病を予防することを目的にしている。
・「2000年までに世界中の人々が、社会的にも経済的にも生産的な生活を送ることのできるような健康水準への到達」という目標が採択された。

■平成29年現在の日本人の死亡原因の順位
・悪性新生物(28.9%)→心疾患(15.5%)→脳血管疾患(9.4%) 合計53.4%  その他糖尿病や高血圧疾患などの慢性疾患を加えると約60%になる。
※肺炎は感染症と誤嚥性とあり、見かけ上の数字が少なくなった。

■患者数が多い慢性疾患の順位
・高血圧性疾患→糖尿病→悪性新生物(平成23年)
・高血圧性疾患→悪性新生物→糖尿病(平成29年)
※肺炎は慢性疾患ではなく、生活習慣病でもない。

■医療費が多い慢性疾患の順位
・平成23年度:悪性新生物(3.3兆円)→高血圧性疾患(1.9兆円)→脳血管疾患(1.8兆円)
・平成28年度:悪性新生物(3.7兆円)→高血圧性疾患(1.8兆円)→脳血管疾患(1.8兆円)

■日本人の寿命が世界トップレベルになった要因
・医学・医療の進歩
・公衆衛生の向上
・栄養改善
・日本型の食事
※日本人の身体活動量は減少し続けており、健康づくり運動の普及が日本人の寿命を延ばしてきたとは考えられない。

■健康日本21と歩数目標
・目標:男性成人9,000歩 男性高齢者7,000歩 女性高齢者6,000歩
(現状はおおまかに男性成人が7,000歩、女性成人が6,000歩)
※こどもの歩数に対する目標値は、設けられていない。

■生活習慣病
・循環器病、高血圧、慢性気管支炎、肺気腫、慢性閉塞性肺疾患(CDPD:汚れた空気を長年吸い続けた結果、発病、喫煙など

■喫煙とがん
・肺がん、肝臓がん、胃がん、食道がん、すい臓がん、子宮頸がん、頭頚部がん、膀胱がんは、喫煙によって発症の危険性が高まる。さらに、直腸がん、乳がんについては可能性がある。結腸がん、前立腺がん、子宮内膜がん、卵巣がんについてはデータ不十分と示されている。

■身体活動・運動量の増加によって、虚血性心疾患・糖尿病・大腸がん・高齢による衰弱の罹患率や死亡率を下げることができる。大腸がんはほぼ確実に減らすことができ、乳がんについては、減らすことができる可能性があると示されている。

■メタボリックシンドロームの診断基準が新たに設けられた理由
・動脈硬化の危険因子を複数有していると、動脈硬化性疾患発作の可能性が相乗的に高まることが明らかになり、心筋梗塞や脳梗塞などの命に関わる発作を起こす可能性が高いことが明らかになったため。

■高齢者
・65歳以上を高齢者とし、日本の総人口の28%を占める。(平成29年度)

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